結論からいうと、spモードサービス開始時にはIMEI制限がかかるようだ(ワイヤレスジャパンにて確認)。IMEIについては、こちらをどうぞ。
2010/9/1 修正
SPモードが始まってみたら、なんとIMEI制限はかかっていないことが判明しました。
よって、以降の記事についてはほとんど意味がないことを予めお断りしておきます。
2010/9/2 再び修正
IMEI制限解除は初日のみ(設定ミス?)で、予定通り(笑)IMEI制限復活らしいです。
では、なぜIMEI制限を解除できないのか、また解除される予定はあるのかについて勝手に考えてみた。個人の意見の範疇であることを予めお断りしておく。
IMEI制限を解除できない理由
「Androidの成長速度」
現在のAndroid端末の多くは、各メーカー側の技術力の問題もさることながら、差別化を図るために搭載した独自の機能があるがゆえに、新しいOSへの対応が難しい。
それだけではなく、キャリアとしてもAndroidの成長速度には簡単にはついていけない部分があると思われる。
たとえば、Android2.2(Froyo)で標準搭載されている「WiFiテザリング」。
WiFiテザリングとは、Android端末をWiFiルータとして利用する機能であり、WiFiに対応したパソコンやゲーム、iPadのような機器が3G経由で使えるようになる。すなわち、PocketWiFiがAndroid端末だけで実現できてしまう機能だ。
WiFiテザリングについては、従来から一部のiモード端末でも「アクセスポイントモード」として実現している機能だ。ただし、アクセスポイントモードを利用した場合は、パケ・ホーダイダブルの定額(iモードは4,410円、フルブラウザでも5,985円)は適用されず、上限はPC接続時と同様の10,395円となる。すなわち、ケータイとPCを接続した場合と同じ扱いにしている。
ところが、FroyoのWiFiテザリングを利用した場合は、現状のしくみではそれがテザリングなのか、通常のスマートフォンでのアクセスなのかを判断することができないため、テザリングされてしまっても結果的にスマートフォン定額(5,985円)で収まってしまうことになる。
ユーザにとっては嬉しいことであるが、キャリアとしては想定外の使い方となり、料金的にもネットワークのトラフィック的にも簡単には許可できない。それより何より、WiFiテザリングが可能になることで、従来の定額データ通信ユーザ市場を侵食してしまうことが心配なはずだ。
定額データ通信はいわゆる2台目需要の代表的な使い方であり、市場が飽和状態にある移動体キャリアにとっては非常に重要な位置づけである。しかもドコモの定額データ通信では音声が使えないのはもちろん、アプリケーション制限がかかっているため、SkypeのようなVoIP系サービスなどが使えない。それでもユーザは着実に増えていて、実態としては普段はそれほど使うわけではないけど、あると便利だし、2段階定額(定額データスタンダード割で1,000円~)だから契約しているというユーザが多いのではと思われる。
それに対して、現在のスマートフォン定額では基本的にアプケーション制限はかかっていない(ワイヤレスジャパン内で、spモードにおいても速度制限やポート制限はかからないことを確認)し、もちろん音声も利用できるので、従来の定額データ通信を利用する意味がそもそもなくなってしまう。
そこでデータ定額を守るための戦略が必要となる。
データ定額を守るための戦略
1つはIMEI制限である。
すなわち、ドコモの想定する利用方法の範囲内だけで動作するように設計された端末しか接続できないようにしておくことで、とりあえずWiFiテザリングのようなキャリアが想定していない使い方を防ぐという方法だ。
現在アナウンスされている情報では、Xperiaのバージョンアップは10月以降、しかもOSはWiFiテザリングがない2.1である。今後出てくる端末についてのOSバージョンは明らかになっていない部分もあるが、ドコモからFroyo端末が登場するという話は残念ながらまだ聞かない。
※Xperiaはすでにrootedがされたという情報もあるが、そこまでしてWiFiテザリングをするユーザは全体の中では非常に少数だと思われる。
一方で、長い目で見ればFroyo対応は必須。海外メーカーの次世代機では当初からFroyo搭載という情報もでてきている。よって、ドコモとしてもいつまでもFroyo未対応というわけにはいかない。
ましてや来年4月以降にドコモから出荷される製品はSIMロックフリーとなることもあり、SIMフリー端末のspモード対応というのも避けては通れない。予めWiFiテザリングを削除したり、WiFiテザリングをする場合は、上限金額を従来通り10,395円にする方法も考えられるが、これもIMEI制限があってのこと。
すなわち「あるタイミング」をもって、spモードでもIMEI制限を外すだろうと予想する。
2つめの戦略は「LTE」。
LTEについてはこちらを参照のこと。
ドコモではこのLTEを当面データ通信サービスとして展開することにしている。すなわち既存の定額データ通信ユーザを順次LTEに切り替えることで、高速で遅延の少ない通信をメリットとして定額データ通信を引き続き展開していくという戦略だ。
よって、このミッションをある程度実行に移せる段階が「あるタイミング」ではないかと想像する。
「あるタイミング」はいつか
僕はこのタイミングを来年の4月以降ではないかと予想している。もちろん、理由はSIMロックフリーである。定額データ通信のLTE移行ミッションは正直4月は早過ぎる感もあるが、現在定額データ通信ユーザの多くがスタンダード割による2年縛りであることを考えると、契約更新のタイミングでLTE対応端末へ優遇施策を準備するなどで対応は可能だろう。
また、Xperiaユーザの多くがバージョンアップを望んでいる現状を考えると、Froyo対応の限界もこの辺りではないだろうか(このタイミングではすでに3.0も出ているはずだ)。
その一方で、簡単にIMEI制限を外せるわけではないことも理解している。
spモードのIMEI制限解除は、言い換えればspモードのSIMロックフリー端末対応である。
一部のユーザでは周知の事実であるが、ドコモではすでに定額データ通信では今年の6月からIMEI制限を解除している。これはiPadがSIMフリーで販売された時を想定したものと噂されており、恒久的な対策ではないかも知れないが事実である。
同じIMEI制限解除といっても、spモードと定額データ通信では事情が異なる。
spモードはいわゆる音声通話を行うケータイとして利用されることを想定しているため、音質を含めた電波状況に非常にシビアだ。特にドコモは繋がりやすさをウリにしているため、IMEI制限解除により繋がらなくなった場合の対応はSIMロック解除とは別の問題として検討しなくてはならないだろう。
ドコモは現在、都市部などでも電波が届きやすい800MHzが利用でき、主に山間部を中心にFOMAプラスエリアとしても利用している。さらには2012年の周波数再編後では、全国で800MHz帯を利用できるのが強みだ。
ところが、この800MHz帯については、ハードウェアの対応だけでは利用ができず、ソフトレベルでも対応が必要であることが分かっている。たとえばAT&T版のNexusoneでは800MHz帯をサポートしているにもかかわらず、ソフトレベルの対応ができていないために、国内ではプラスエリアを使えないとの話も聞いている(iPhoneでも同様ではないかという話もでているようだ)。
2GHz帯でサポートできるエリアが広いのであまり心配ではないとはいえ、今後800MHz帯を積極活用していきたいドコモにとっては非常に大きな問題である。
これ以外にも、たとえばiモードサービスの多くはspモードでは提供されず、ましてやspモードのウリでもある@docomo.ne.jpアドレスの利用さえ、SIMロックフリー端末では動作保証外になることが予想される。そんな状況でspモード対応と言えるのかという疑問が出るのも当然だろう。
エリアが狭くなることや、利用できないサービスが出てくることによるユーザの不満を覚悟してIMEI制限を解除するのか、エリアやサービスを保証するためにIMEI制限を続けるのか、ここは正直よくわからない。
しかしながらユーザの視点で考えれば、IMEI制限解除は速やかに(できればspモード開始時でも)行ってもらい、エリアの制限や利用出来るサービスが限られるなどのリスクをユーザが理解した上で、ユーザが使いたい端末を選べるようになることが理想だと思うがどうだろう。